ANAのネットワーク(国内線・国際線)

スターアライアンス加盟航空会社としてアジアを中心に世界へ羽ばたく

長く「国際線のJAL、国内線のANA」と言われてきた。その背景には、1952年の設立当初、当時の運輸省の指導によって日本航空は国際線と国内線幹線を、全日空は国内線幹線とローカル線、そして国際線チャーター、というように事業が割り当てられた、いわゆる“45-47体制”の名残があるとも言える。その図式は今も変わらないどころか、就航都市の数、そして就航便数ともにJALの後塵を拝しているのが現状ではある。

では、ANAの強みとはいったい何なのか?それは、世界最大のエアライン・アライアンスである「スターアライアンス」に加盟していること。世界中の163路線を結び、78カ所の国内・海外の都市へ就航しているANAは同時に、アライアンス加盟航空会社とのネットワークを強化することで、世界での勝負に挑んでいるのだ。実際、世界では今、大西洋はスターアライアンスとワンワールド、スカイチームといったように、アライアンスごとの勝負になっており、国際線拡充の方向に舵を切っている。

アメリカの『Flight Stats社』の調査では、2012年1月~12月に「Network-Global Airlines部門」において世界1位を獲得。ANAグループ、および提携航空会社による運航便の定時到着率が85.46%で世界1位に認定されているのだ。その技術力、そして安全性は当然、世界に誇るべきものだろう。

国内線では、自社便だけでなくLCCなどグループの総力で勝負

2012年10月にインド・デリー線とミャンマー・ヤンゴン線を就航。2013年1月にはアメリカ・カリフォルニア州サンノゼ線で直行便運航を開始するなど、路線網の拡充に注力。2014年3月までに国際線の座席数を22%増やす計画で、特にベトナムやマレーシアなどのアジア路線を充実させる予定だ。

一方、国内線に目を向けると、自社便というよりもLCC、つまり格安航空会社への参入が特徴的だ。ANAは子会社として『ピーチ・アビエーション』を有し、なおかつアジア最大のLCC『エアアジア』と業務提携することで、ANAグループ全体で国内の需要の取り込みを図っている。2013年4月現在、ANA単体で見れば国内の就航都市数は51カ所となっているが、今後はグループ会社が総力を挙げて国内線路線網の拡充に向かうことになるだろう。

提携航空会社を考えると、国際線でフライトマイルを貯めやすい

フライトマイルという点では、自社便・提携航空便を問わず、ファーストクラス運賃は区間マイル150%、ビジネスクラス運賃は区間マイル125%、普通運賃は区間マイル100%。エコノミークラス正規割引運賃は区間マイル70%が加算。国内線・国際線ともにJALとの積算率の違いはないが、ANAではJALが定期的に行なっているようなキャンペーンを行なっていないため、ことフライトマイルに限れば分が悪い感は否めない。

しかし、ANAはそもそも入会時と継続時のボーナスマイル、つまり搭乗しなくてもボーナスマイルが積算されるなど、“陸マイラー”にとって嬉しい仕様になっている。また、国際線に限れば、スターアライアンス加盟航空会社など提携航空会社を含めた路線網においてもマイルが貯まるため、ANAの方が若干、有利と言えよう。

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